磐田ロータリークラブ2025-2026会長挨拶
奉仕の絶対的トップリーダとして創立以来60年近くの歴史を重ね、この地域においては、その存在力の大きさで牽引してまいりました磐田ロータリークラブがホームグラウンドにしております磐田市は、遙か1200年前の奈良時代には、遠江と呼ばれて遠江国の国府が置かれ、聖武天皇の詔より建立された広大な国分寺の聖域には、高さ66メートルに及ぶ七重の塔が蒼い空を目指す均整の美しさを映し、政治経済の中心として栄えておりました。
北の丘陵地から南を眺めますと白砂の長浜が美しく、青海波の模様の如く大乃浦には、優しい波が寄せては返し、清かな響きが砂の中へと沈んでは消えて、途切れることなく悠久の営みを繰りかえしながら、太平洋がとどける波の穏やかさに遠く平城の便りを風に乗せてとどけておくれと、長月の空を行く雁の姿を眺めながら、初雁のつかひにも思う心は聞こえ来ぬかもと、砂浜に足跡を残してその日を待ちこがれる愛しき歌人もいたことでしょう。
時は流れて、天平文化の花咲く華やかな時代から武士たちの国盗り物語へと。戦国の世に移りますと、遠江も戦火の渦に巻きこまれながら数奇な運命を辿って行くことになります。三河の国に生まれたのちの天下人、若き武将の松平元康公は、天下取りの野望を抱きながら、その足がかりに遠江見付の城之崎に城を築きはじめますが、完成までわずかというところで築城をとりやめ廃城となり、浜松へと移り、出世城から天下統一の道を歩みはじめます。
さて、こうして誇れるホームグラウンドの歴史をふりかえってみますと、時代は大きく変わろうとも、この地域が如何に重要視をされていたのかがよくわかります。そして、過去から現在へ移り2025〜2026年度、今を生きる私たち磐田ロータリークラブの会員は、そんな歴史と時代背景を学ぶなか中庸の道を求めて、お互いに英知をだして変革のはじまりを迎え、現在から未来へと次世代につないでいく価値観を高める大切な時代を迎えました。
今年度から例会会場も磐田市の東陵に異彩を放つGREENITY IWATAとなり、有意義である自己研鑽と奉仕の精神を育む例会も毎月3回となって、一年間、やってみないと見えてはこない目的を果たすための課題と問題点をひとつひとつ有効な方法でクリアーしながら、前年度から受け継いだ成果を、今年度もクラブ奉仕、職業奉仕、社会奉仕、国際奉仕、青少年奉仕と、ロータリーの目的を意義のある事業で実践して果たし、奉仕の理念を歌う職業人として、ロータリアンのあるべき姿を高潔にし、ロータリーだからこその世界的なネットワークを結び、つながる理解の元、自らも地域社会や世界のなかに生きる一人の国際人として、磐田市の中心で多様性、公平さ、インクルージョンの文化を培い、共に行動いたしましょう。
2025〜2026年度RI会長のマリオ・セザール・マルティンス・デ・カマルゴ氏は、「ロータリークラブの会員は、地球上で最も有能なボランティアのチーム」と話します。その誇りとは、どこの国や地域であってもロゴマークを襟に付けた瞬間からはじまります。そして、その奉仕のエキスパートで磐田ロータリークラブの会員のみなさまといっしょに、ただ未来に託して変化を待つのではなく、現在だからこそクラブのために、磐田市のために、静岡県のために、国のために、世界のために、LET’S UNITE FOR GOOD!
未来の磐田ロータリークラブのロータリアンがクラブの歴史書を開いたとき、その頃には、遠い昔になってしまったこの時代の1ページに登場するあなたの名前を見つけて知ってもらえるように、磐田ロータリークラブのよいことのために、クラブを持続可能な変化へと進めた当事者として、そしてこの時代に生きた証を残す一年のはじまりを迎えましょう。
天平時代を生きた先人たちがこの街で文化を咲かせたように、華やかな遊び心で委員会事業の花を、天下人がお城から眺めていた景色をいまの街並みにかさねて、大きなインパクトが描く次のビジョン、未来予想図の線を一本、先ずは、思うまま自由に書いてみましょう。
不器用でも、たとえ上手に書けなくても、ひとりひとりのオリジナリティーあふれる一本の線が紡がれて、磐田ロータリークラブの会員全員による合同作品が完成したとき、磐田ロータリークラブが目指す方向への第一歩、“あらたなスタンダードのはじまり”を迎えます。